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やりがい搾取の何が悪い?やりがい搾取の事例と体験談

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働きすぎて疲れている人はぜひ読んでみてね!!

やりがい搾取とは?

やりがい搾取って何?

雇用側が「やりがい」を利用して、低賃金で働かせたり長時間働かせたりすることで労働力を搾取することを言います。

やりがいがある仕事だからと、給与が上がらないことやサービス残業することを納得してしまい搾取されることが問題視されています。

「やりがい搾取」はいつから使われている?

やりがい搾取はいつから使われている?

「やりがい搾取」は、教育社会学者の本田由紀氏が生みの親とされる言葉で、2007年頃から使われています。

献身的に顧客のニーズに最大限応えようとする奉仕性がやりがいとなって、低賃金でも惜しみなく働いていまうことを懸念して、働きすぎる状況に警鐘を鳴らす意味で使われました。

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』でも主演の新垣結衣さんが商店街の作戦会議に参加したシーンで発したことで話題になりました。

やりがい搾取の事例

やりがい搾取の事例

ブラック企業大賞業界賞受賞

2014年のブラック企業大賞でアニメ制作会社A-1Picturesが業界賞を受覚しました。

2010年に同社で28歳の従業員が自殺し、2014年に労災認定されたことでノミネートされました。

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アニメ業界は時間外労働の長さやサービス残業が多い点が「やりがい搾取」ではないかと懸念されていたよ!

東京五輪のボランティア

2020年東京五輪の際、ボランティア募集要項の中に「交通費及び宿泊は自己負担・自己手配」という記載があったことから、「やりがい搾取」ではないかと炎上しました。

テーマパークのアルバイト

2020年3月にNHKで放送された『プロフェッショナル仕事の流儀』で、テーマパークで働くキャストの方の仕事ぶりが話題となりましたが、一方でそのキャストの方が15年アルバイトとして働き、最近ようやく正社員になれたことに対してネット上で「やりがい搾取では?」という声が多々上がりました。

やりがい搾取の何が悪いのか?

やりがい搾取の何が悪いのか?

雇用側が言っちゃダメ!

労働者自身が仕事にやりがいを求めることは素晴らしいことですし、それを否定してはいけません。

しかし、雇用側が「やりがいのある仕事だから低賃金で仕方ない(又は当然)」という考えを持っていることが問題です。

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雇用側が「やりがいが〜」「やりがいを持って〜」とか言って労働力を搾取しちゃダメ!

探取されていることに気づけない

「仕方ない」「当たり前」という風に労働者本人が自分を納得させて働き続けてしまうことも問題です。

この考え方になってしまうと、ブラック企業に勤めていることに気づけなかったり、上手く利用されていることに気づけなかったりしてしまいます。

業界の賃金を引き下げる

前述したアニメ業界やテーマパークの他にも、保育士や介護士など「やりがいのある仕事」と思われがちで低賃金の業界は、「やりがい搾取」がなくならないために、なかなか賃金が上がらないといった問題もあります。

やりがい搾取が起こる理由

やりがい搾取が起こる理由

仕事に「やりがい」は必要不可欠

エン・ジャパン株式会社が2018年に実施した「仕事のやりがいと楽しみ方」についてのアンケート調査では、

仕事にやりがいは必要:96%

という結果が出ています。

理由として「仕事そのものが充実するから(56%)」「自分の存在価値を感じる(44%)」という回答が多く、仕事に対してやりがいが必要不可欠だからこそ、それを利用して搾取が起こってしまいます。

人件費削減

人件費を削減し、足りないリソースをやりがい搾取でカバーすることが大きな理由となります。

利益追求の結果、少ない賃金で多く働いてもらう方法として当たり前と言えば当たり前かもしれません。

労働者が受け入れてしまっている

雇用側も労働者側も「やりがいのある仕事だから低賃金で仕方ない」と思って受け入れてしまっていることがやりがい搾取が起こる理由として考えられます。

伝統的な業界構造

「弟子を取る」ことが当たり前の業界では、第子に給与を与えられるほど収入がないことが多いです。

経験を積むことが目的となっている場合、時代的にやりがい搾取となってしまいます。

やりがい搾取をする会社の特徴

やりがい搾取をする会社の特徴

深夜残業や休日出勤が多い

深夜残業や休日出勤が多い会社はやりがい搾取をしている可能性が高いです。

その2つが多いということは労働時間も自然と増えていきます。

振替休日やフレックスタイム制を採用せずに、深夜残業や休日出勤が多い場合は注意が必要です。

会社方針が精神論

「努力」「夢」「期待」「成長」「誇り」

などを会社方針に掲げ、精神論で訴えてくる会社はやりがい搾取をするための考え方を労働者へ植え付けようとしている可能性があります。

「宗教や自己啓発セミナーみたいだ…」と感じたら、それは搾取するための布石だと疑いましょう。

若いうちから重要な役職を任せる

役職を与えてやりがいを感じてもらう手法を取っている会社もあります。

「若いうちから重要なポストで活躍できる」といった謳い文句で採用している会社は要注意です。

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その役職に見合った賃金がもらえるか見極めるこが重要!!

やりがい搾取されやすい人の特徴

やりがい搾取されやすい人の特徴

自己肯定感が低い

「自分なんて……」と自己肯定感が低く、求められることに過剰に喜びを感じる人は、やりがい搾取されてしまいがちです。

自己犠牲精神が強い

「社会のため」

「会社のため」

「相手のため」

という気持ちが強い人はやりがい搾取されやすいです。

給与や休日は二の次と考えてしまい、やりがいに走ってしまう人は気をつけましょう。

未経験職に転職したばかり

「こういうもの」と説明されたり、周りがそうしているという理由で納得できたりと、「未経験だから…」と分からない部分で馴染んでしまうと、やりがい搾取されてしまう場合があります。

知識が乏しい

知識が乏しいと「これはおかしい」と疑問に感じることができず、やりがいを搾取されてしまいます。

実際にやりがい搾取された体験談

実際にやりがい搾取された体験談
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私が前職で体験した「やりがい搾取」を紹介するよ!

異常なサービス残業

私の前職では、月100時間以上のサービス残業が当たり前でした。

深夜残業や休日出勤は当たり前で、0時過ぎても会社に残っている人がたくさんいました。

「成長できる」

「みんなやっている」

という言葉を疑うこともなく、やりがいを搾取されていたと思います。

お客様へのお祝いの品が自腹

前職では仕事柄、お客様へのお祝いの品を贈る機会があったのですが、自腹で購入していました。

一応会社の経費で購入できるルールはありましたが誰もそのルールは使わず、「お客様への感謝の気持ちだから」という理由で自腹で購入していました。

今考えればこれもやりがい搾取だったと思います。

やりがい搾取への対処法

やりがい搾取への対処法

他を知る

今の会社や業界しか知らないとやりがい搾取されていることに気づくことができません。

他を知るために会社以外のコミュニティで労働条件等の話をしてみることをおすすめします。

労働力を安売りしない

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あなたの労働力には価値があるよ!

やりがいは一度横に置いてみて、労働に対して支払われるべき対価を得られているか考えてみましょう。

公的機関に相談する

労働基準監督署へ相談しましょう。

やりがい搾取は法律違反になるケースも多いため、動いてくれる可能性があります。

ただし、公的機関ということもあってスピードは期待できません。

今すぐ何とかしたい場合は、他の手段を使いましょう。

転職する

やりがいを搾取されていると気づけた場合、転職してやりがいも働きに見合った賃金も手に入れましょう。



やりがい搾取に関するよくある質問

やりがい搾取に関するよくある質問

やりがい搾取って?

「やりがい」を利用して労働力を搾取することです。

やりがい搾取は何が悪い?

雇用側がやりがいを利用して労働者を働かせすぎたり、業界全体へ悪影響を及ぼしたりします。

やりがい搾取される人の特徴は?

自己肯定感が低かったり自己犠牲精神が強かったりする人はやりがい搾取されやすいです。

まとめ

やりがい搾取について解説しました。

やりがい搾取が起こる理由は、

仕事に「やりがい」は必要不可欠

人件費削減

労働者が受け入れてしまっている

伝統的な業界構造

が挙げられます。

やりがい搾取する会社は、

深夜残業や休日出勤が多い

会社方針が精神論

若いうちから重要な役職を任せる

という特徴があります。

やりがい搾取への対処法として、

他を知る

労働力を安売りしない

公的機関に相談する

転職する

という方法を紹介しました。

papazo

あなたの労働力に見合った対価をしっかりと支払ってくれる会社は必ずあるよ!!