「目的論」という考え方を身につけて、客観的視点で自分自身をコントロールできるようになろう!
目的論とは?
アドラー心理学の「目的論」をひと言でまとめると、
「現在」を決めているのは「過去(原因)」ではなく「未来(目的)」である。
となります。
もう少し詳しく説明すると、あなたの現在の状況を作っているのは、過去の出来事(原因)によるものではなく、未来の出来事(目的)のためによるものであるという考え方です。
引きこもり少年の目的は?
例えば、引きこもりになったしまった少年に、
なぜ引きこもってしまうの??
と尋ねたときに、
学校でいじめられたから……。(原因)
と答えたとします。
これは過去の出来事(原因)によって、現在引きこもってしまっているという考え方になります。
では、なぜ引きこもっているかという問いに対して、未来の出来事(目的)のためという考え方の場合はどのような回答になるでしょうか?
外に出たくない、他人と関わるのが恐怖で不安、親に心配してもらいたい……。(目的)
となります。
厳しい言い方をすると、過去を言い訳に使っているということになります。
これがアドラー心理学の「目的論」です。
この考え方を身につけると、過去ではなく未来に目を向けるようになるよ!!
目的論のメリット
メリットは2つあります。
・未来に目を向けるため、ポジティブ思考になる
・目的のために行動を決定するため、後悔が少なくなる
未来に目を向けるため、ポジティブ思考になる
過去に原因を探すのではなく、未来の目的のために行動するようになるため、考え方がポジティブになります。
今の行動を決めているのは未来のためなので、あなた次第でどうとでも変えることが可能です。
目的のために行動を決定するため、後悔が少なくなる
原因を考えると後悔することが多々あります。
目的の場合、未来をどうするかの話なので、極論、過去は関係なく後悔することもありません。
すぐ怒る人はどう考えればいいか?
すぐ怒る人が怒る目的は?
怒鳴ったり、周りに人がいる状況で部下や子どもを怒ってしまう人の目的は、
上下関係を示す。
怒ってストレスを発散させる。
周りに知らしめる。
などが考えられます。
しかし、怒った理由を確認すると、
部下(子ども)が悪いことをしたから……!
何回言っても同じミスをするから……。
などと答えます。
これは目的ではなく、原因で考えてしまっており、怒ることを原因によって正当化しようとしています。
怒る目的を考える
怒る目的を相手(部下や子ども)のためという風に考え方を変えよう!
相手(部下や子ども) のためと考えた場合の目的は、
同じ失敗を繰り返さないように改善策を検討する。
何がダメだったのか、それによって自分がどういう気持ちになったか知ってもらう。
などが考えられます。
この場合、「怒る」という行動は必要でしょうか?
目的を考えると怒らなくて済む
過去の出来事(原因)ではなく、未来の出来事(目的)を考えるようにすると、「怒る」必要がないことに気づき、それよりも相手のために行動することができます。
まとめ
アドラー心理学の「目的論」をひと言でまとめると、
「現在」を決めているのは「過去(原因)」ではなく「未来(目的)」である。
「目的論」のメリットは、
・未来に目を向けるため、ポジティブ思考になる
・目的のために行動を決定するため、後悔が少なくなる
の2つでした。
すぐ怒ってしまう人は、
同じ失敗を繰り返さないように改善策を検討する。
何がダメだったのか、それによって自分がどういう気持ちになったか知ってもらう。
など、未来の出来事(目的)に目を向けて、考えるようにしましょう。