30代になってからの転職は、自分のためだけではなく「家族のため」であることが多くなります。
しかし、家族のために転職したのに失敗したという声もあり不安に思うこともあるので、失敗パターンと失敗しないためにやるべきことを把握しておきましょう。
30代の転職は準備がめちゃくちゃ大事だよ!
「家族のために転職」で失敗するパターン5選
年間休日や残業時間を重視して、年収が下がる
家族との時間を増やすために、以下の条件で仕事を探す場合は年収ダウンに気をつけてください。
・年間休日が多い
・残業時間が少ない
・在宅勤務が多い
これらの条件に合致すれば、たしかに家族との時間を増やすことができますが、年収が下がる可能性があるので、年収の最低ラインは決めておきましょう。
年収が下がりすぎて、子どもに習い事もさせられなくなった……。
という失敗をしないようにしてください。
年収を重視して、家族との時間が減る
「年収は上がったけど激務すぎる」は転職を後悔する理由のひとつです。
家族のためにもっと収入を増やしたいと思うことは良いことですが、それによって家族との時間が減って後悔しないようにしましょう。
条件ばかりを気にして、やりがいがない
家族のための転職の場合は条件が色々重なるので、「やりがい」や「スキルアップ」など本人のための理由は優先順位が低くなりがちです。
「やりがい」は家族のためにも重要なので、全く捨てていいものではなく、捨てて失敗してしまうパターンもあります。
・家庭にストレスを持ち込まない
・「楽しそうに仕事をする親」の姿を子どもに見せることができる
というように、家族のために「やりがい」が必要な理由があります。
欲が出て「家族のため」を途中で忘れる
転職活動をしていると、想定以上のことが起こることがあります。
転職するとこんなに年収が上がるの!?
というように欲が出てしまい、元々は「家族のため」だった転職活動が「年収アップのため」に切り替わってしまわないように気をつけましょう。
労働条件が変わらずに家族に負担だけかける
転職活動は時間も体力も使うため、本人はもちろんですが家族も疲弊してしまうことがあります。
家族の協力もあってやっと転職したのに、労働条件が前職とほとんど変わらなかったという失敗パターンがあります。
転職するからには今より良い条件になるように、入社してみないと分からない部分を減らす努力をしよう!
転職理由が「家族のため」でも大丈夫?
退職する理由は「家族のため」で大丈夫!
退職理由を話す相手と関係が良好であれば、退職理由は「家族のため」でも大丈夫です。
ワークライフバランスや年収の話になった場合も家族のためにより良い選択肢を取りたかった旨を伝えてください。
本当の理由を話すと、条件を良くするからと引き留めに合う可能性があるので、転職先を決めてあなたの中で決心がついてから話しましょう。
転職先への志望理由が「家族のため」はNG?
採用担当者が面接で確認したいことは主に2つです。
志望理由が「家族のため」の場合は、長く勤めてくれるかどうかの部分でアピールできる可能性がありますがお勧めはしません。
継続性をアピールするのであれば、
・企業理念に共感していること
・企業の挑戦する姿勢に共感して自分もここで挑戦したいこと
などを引合いに出した方が面接官の受けは良くなるでしょう。
「家族のために転職」で失敗しないためにやるべきこと5選
家族に協力してもらう
エン・ジャパン株式会社が2023年に「転職の家族ブロック」というアンケートを35歳以上2342名に実施した結果、家族に転職を反対された経験がある方は33%となっています。
しかも、反対された人のうち、約半数が内定辞退の経験があるという驚きの結果も出ています。
「家族のために転職」するつもりだったのに家族から反対されたら悲しすぎるので、家族から協力してもらえるような体制作りから始めましょう。
転職の軸を決める
転職する上で、条件の優先順位を決めましょう。
残業時間は優先順位が高い、年収の最低ラインはいくら、通勤時間は◯分以内など、基準を細かく決めてください。
求人検索時、面接時、内定承諾時にそれぞれ妥協点を決めておかないと決断できなくなってしまいます。
・圧倒的な求人数(2024年9月時点で求人数29万件以上)
・全国の求人を取り扱っている
業界選定をしっかりやる
業界によって年収や労働条件は大枠で決まってきます。
中小企業庁が2021年6月に公表した「中小小売業・サービス業の生産性分析」では、労働生産性(1人あたりの生産性)が、
製造業:525万円
宿泊業:442万円
小売業:381万円
飲食業:233万円
と、製造業と飲食業では倍以上の開きがある結果となっています。
同分析では、労働生産性が高い企業は労働者1人あたりの営業利益も高いことが分かっており、業界の生産性が年収に影響が出ることは明らかです。
労働条件で言うと、宿泊業や飲食業などのBtoCは仕事相手が個人なので拘束時間が多くなり、結果労働時間が長くなる傾向にあります。
まずは業界的に成長が見込め、BtoB(仕事相手が法人)を主流としている企業を目指そう!!
企業研究をしっかりやる
入社してみたら前職と条件がほぼ変わらなくて転職を後悔した……とならないように企業研究をしっかりとやりましょう。
株式会社Geekly (ギークリー)が2021年に実施した企業分析に関するアンケートにおいて、「企業研究にどこまで時間をかける?」という質問に対して、
10分以下:13%
30分:38%
1時間:32%
2時間以上:17%
という結果になっています。意外と時間をかけていない印象ですが、転職会議やOpenWorkのような口コミサイトを利用して本音に近い部分もチェックすることをお勧めします。
内定承諾前にミスマッチをなくす
転職活動前に決めた転職の軸(優先順位)から道がそれていないか確認してください。
転職活動をしていると新しい会社に行きたい気持ちが強まっていき、最初に決めていた条件が緩和されていくことがあります。
「家族のために転職」することを忘れずに、条件面を内定承諾前に確認してミスマッチをなくしてください。
まとめ
家族のために転職したのに失敗したという声もあり不安に思うこともあるので、失敗パターンと失敗しないためにやるべきことを解説しました。
失敗パターンは5つありました。
・年間休日や残業時間を重視して、年収が下がる
・年収を重視して、家族との時間が減る
・条件ばかりを気にして、やりがいがない
・欲が出て「家族のため」を途中で忘れる
・労働条件が変わらずに家族に負担だけかける
失敗しないためにやるべきことも5つありました。
・家族に協力してもらう
・転職の軸を決める
・業界選定をしっかりやる
・企業研究をしっかりやる
・内定承諾前にミスマッチをなくす
家族のことを考えて転職しようとすることはとてもいいことです。
せっかくやるなら失敗しないようにしっかり準備して頑張ろう!
「家族のために転職」に関するよくある質問
「家族のために転職」は失敗する?
年収やワークライフバランスなど、1つの条件に固執しすぎると失敗してしまうことがあります。
転職時の志望理由は「家族のため」で大丈夫?
やめておいた方がいいです。その会社のために何ができるかアピールした方が無難です。
「家族のために転職」で成功できる?
「家族に協力してもらう」「転職の軸を決める」「業界選定をしっかりやる」「企業研究をしっかりやる」「内定承諾前にミスマッチをなくす」ことによって成功確率を上げることができます。